国際高等学校寮
自然豊かなランドスケープに囲まれた環境共生型の寮
名古屋商科大学の日進キャンパス内に新設された全寮制の国際高等学校寮である。半円弧状の既存校舎の軸線を受けつつ、そこに隣接して建つこの寮は、キャンパス全体の計画を考慮して起伏豊かなランドスケープと融合した配置となっている。傾斜にそって地下1階〜1階をタイル張りの基壇としてラウンジや食堂などの共有機能を配置している。対照的に2〜3階のガラスのカーテンウォール部分には、寮室などの個室群が配置されて自然に囲まれた居住環境が形成されている。寮室は円形の建物の外側のカーテンウォールに沿って放射状に配置され、緑豊かな自然環境を享受できると同時に、円形の内側には生徒が集まる多目的スペースが配置されて、お互いの生活風景が見え隠れすることで共同生活の繋がりが実感できるよう配慮した。そして、中庭に向かって寮生活のアクティビティが集約化され、一段低くなったレベルにある屋外型のシアターから校舎へとアプローチできる動線計画とすることで、寮と校舎の一体的な繋がりが感じられる。

設計・監修:納村信之、田島則行
設計・監理:株式会社安井建築設計事務所
施工:株式会社竹中工務店
Project Data
プロジェクト名:国際高等学校寮
竣工年月:2022年9月
カテゴリー:Complex
敷地面積:614.14㎡
建築面積:2937.1㎡
延床面積:7631.99㎡
受賞:2023グッドデザイン賞受賞