Skip House
スキップする階段を通じて繋がる住宅
 敷地は閑静な住宅街の中、細い路地の奥にある行き止まりの一角にある。その路地の巾はやっと2.5メートル程度であり、奥の奥に入ったその先にやっと敷地にたどり着くような印象がある。プライバシーのある敷地であるとも言える。
 
 建物の構成は、基本的にはスキップ・フロアの構成となっており、階段の半階ずつズレたレベルに各フロアがあり、その半階のズレが階段廻りを通して繋がるような断面構成となっている。

 スキップしたフロアの場合、水平構面と垂直構面の接続という構造の考え方から言えば、この階段付近を壁と床で閉じてしまった方が合理的ではあるが、それでは、スキップした空間構成が体感できないものとなってしまう。したがって、この階段付近をいかにオープンな構成にできるかがこの計画の重要な工夫となった。

 南面の大開口に面したリビング・ダイニング・キッチンは、1.5層分の天井高があり、すぐ横に半階ずつ上がって行く階段が隣接し、この階段を通したつながりがヴィジュアルに展開する。特に水廻り関係はこのスキップした階段の上に集められると同時に、視覚的・聴覚的にもこの階段がこの住宅の要として位置づけられている。
Project Data
プロジェクト名:Skip House
竣工年月:2015年11月
カテゴリー:住宅
敷地面積:162.91㎡
建築面積:65.16㎡
延床面積:120.33㎡
住所:千葉県市川市
規模:木造2階建て