六本木テレ朝通り沿い建物の3階〜5階を使ったシェアオフィスである。3つのフロアは、異なったワークスタイルを想定してデザインされ、各フロアの躯体や空間の特徴を慎重に読み取りつつも、六本木エリアを中心としたワーカーのスタイルをリサーチし、その組み合わせの中からスタイルが割り出された。
3階は「クリエイティブラボ」を中心とした構成で、集中作業と気分転換の切り替えによる作業に適しており、そのコントラストがデザインのポイントとなっている。フロアを突き抜けるストリートに沿って立ち並ぶブース群が、ファサードを創出し、オープンスペースが交流を促す仕組みになっている。
4階では、「コックピット」とよばれる六角形の可動ブース群が、チームワークによる組み替えを前提としたデザインになっており、窓際に沿って並ぶルーバーのある個室群と共に様々なチームプレイを可能にする。
5階は「ラウンジ」としての要素を重視したオープンオフィスになっており、ブレインストーミングのような創造的な打ち合わせやミーティングに特化したワークスタイルに適合する。家具類は可変性と同時に、プライバシーや距離感も保てるようになっている。
こういった3つのフロアを相互に行き来することによって、様々なワークスタイルに対する適応性を向上させている。