複数の機能が立体的に交錯するコンプレックスビル
プログラムによる都市的な構成がテーマとなっており「新聞販売店の作業場」「事務所」「パーソナルオフィス」「両親の住宅(住居A)」「子息の住宅(住居B)」「従業員寮(ワンルーム賃貸アパート)」「屋根付き駐車場」「庭」といった8つの機能が、複雑に絡み合い、お互いに隣接しつつも分断され、平面的にも断面的も重層し寄せ木細工のように組み合わされている。地方都市のこれといった特徴のないコンテクストに対し、その構成そのものが都市に対する立面として露わになり、いわば都市の平面的な構成が立体化された形で、環境を充足しようという試みである。