Rouen Shibuya
RC造のボリューム感を活かした渋谷の商業ビル
渋谷から原宿へのキャットストリート近くに立てられた商業ビルである。間口が狭く奥行きの深い敷地を最大限活用すると同時に、EVを使わずに動線をスムースに導き、商業ビルとしてのメリットを最大限に引き出した設計である。

この商業ビルの設計においては、敷地の間口が5m弱しかないことが最大の問題点であった。店舗ビルとするためには、オープンに開かれたファサードが必要とされるが、同時に上階へとスムースに人を引き込む仕掛けが必要であった。

設計案には様々なタイプを検討したが、最終的には店舗のファサードができるだけ道路側へとせり出し、店舗内部の様子が道路側からよく見えるようにしつつも、上階への階段は直線的に道路からまっすぐに引き込むように、アクセッシビリティが可視化されるように工夫をした。

また、デザイン的には鉄筋コンクリート造のマッシブな量感を望んでいたクライアントのために、RC造の壁の面と質感を重視したデザインとなっている。道路面に関しては、階高の高さをいかしたガラス面で構成しつつも、側面はコンクリート造のボリューム感を活かした面構成をとっており、全体としては端正な顔立ちに奥行きのある敷地そのままにボリューム感が現れる構成になっている。
Project Data
プロジェクト名:Rouen Shibuya
竣工年月:2011年3月
カテゴリー:Complex
延床面積:160.5㎡
住所:東京都渋谷区
主要用途:商業店舗ビル
構造・規模:鉄筋コンクリート造、地下1階地上4階建て